● 協同油脂における合成油グリースの歴史
1956年(昭和31年)、協同油脂は日本最初の合成油グリース「マルテンプPS」を開発しました。
このジエステル系合成油グリースは、-50℃~120℃の温度領域に対応でき、とくに低温領域で問題を抱えていた小型密封軸受用としてご好評をいただきました。
昭和50年代(1975年~)には、ポリオールエステルを基油とする「マルテンプSRL」を開発。軸受用広温度範囲グリースとして広く普及しました。また、いちはやくポリαオレフィン、フェニルエーテルの使用に踏み切ったのも、この時期です。
現在では、増ちょう剤にウレアを使用した各種耐熱型のグリースもラインアップし、幅広いニーズにお応えできるよう体制を整えています。
● ニーズに即応する研究・開発
協同油脂では、新製品の開発と品質向上を目的として、最新の各種試験・測定機器を揃え、ユーザーニーズに即応しています。
● 信頼を保証する生産システム
協同油脂の合成油グリースは、豊富な実績に裏付けされた製造ノウハウと最先端の設備で一貫生産され、品質の安定と信頼性の向上を図っています。
品名 | 外観 | 増ちょう剤 | 使用温度 範囲(℃) | 用途および特性 |
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エマループL,M | 淡褐色粘ちょう状 | ウレア | -10~200 | ウレア系増ちょう剤を使用した、耐熱グリースで、熱安定性がすぐれる。 水分離性が極めて良く、冷却水を汚濁しない事、有害物質を含有しない事、 無灰型である事など、低公害型のグリースである。 |
アルミックスHD No.0 アルミックスHD No.1 アルミックスHD No.2 |
淡褐色粘ちょう状 | アルミニウム コンプレックス |
-20~180 | 耐熱、耐水性がリチウム系極圧グリースより高く、 耐圧、圧送性にすぐれた万能グリースで低公害型である。 |
アルミックスEP No.0 アルミックスEP No.1 アルミックスEP No.2 |
淡褐色粘ちょう状 | アルミニウム コンプレックス |
-20~170 | 耐熱、耐水性に富むグリースで特に極圧性、機械的安定性が極めてすぐれている。 圧送性も良好で、熱、水のかかる箇所の集中給油用として最適である。 |
OSグリース No.1 OSグリース No.2 OSグリース FL |
茶褐色粘ちょう状 | ベントナイト | -5~200 | 高粘度鉱油と無機質増ちょう剤を使用し、耐水、耐圧、耐酸性を有し、 特に、高温で不融である。FLは集中給油用である。 |
パワーライトHT No.00 | 黄褐色流動状 | カルシウム コンプレックス |
-10~150 | 新型複合カルシウム石けんの万能グリースで、金属面への付着力にすぐれ、 特にギヤカップリング用として最適である。 |
パワーライトHT No.0 パワーライトHT No.1 |
黄褐色粘ちょう状 |
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